名車特集

ポルシェ993 turbo Sがアメリカでオークションに登場

走行距離33,796 kmのポルシェ993 turbo Sがアメリカでオークションに登場。その特徴を振り返る


アメリカにおいて、走行距離33,796 kmの1995年式ポルシェ911 turbo S、俗にいう993 turbo Sがオークションに出品されています。
バンパーの形状などからUS仕様であるこの1台、年式を考えれば走行距離も少なめです。

筆者も現在の964 turboに乗り換える前には993 turboに乗っておりましたので、その特徴を振り返りながらこの車輌を確認してみたいと思います。


993 turboは歴代のポルシェ911 turboの中で初めて駆動機構を4WDとしたモデルです。
リアサスペンションはサブフレームを介したマルチリンク式とされることで乗り心地は964 turboよりも突き上げが少なく快適になっていました。


ヘッドライトはHIDとされており、それまでに比べて光量もアップし、夜間の視認性を向上させています。
また、複雑な組み立て式だった964までのヘッドライトと比べて一体式となったそれは、取り外しに際しても「ヘッドライトリムのネジを外して、次にヘッドライトを固定しているネジを外して・・・」との多数のステップを踏む必要もなくなり、トランク内のレバー操作のみでユニットを簡単に引き出すことが可能になっています。

今回の車輌ですが993 turbo Sといえば連想される、リアフェンダーのインテークダクトが無いのも特徴的です。
国内でもインテークダクトの無い仕様を見かける機会も多く、全ての車輌に装備されていたわけではありません。

今回の993 turbo Sはリアのエンブレムも「turbo」のみであり、993 turboと比較して目立ちやすい違いは更に少なくなっています。
しかし、目立ちにくいマフラーカッターがステンレスの光沢仕上げとされている、993 turbo Sの特徴を備えています。
993 turboではこちらは光沢仕上げではなくサンドブラスト処理したようなつや消し処理が施されており、またパイプエンドもカール形状に加工されていました。


室内を見渡せば、カーボントリム仕上げとされたインテリアと、そこに装着された「turbo S」のエンブレムが確認できます。
ホワイトのメーターパネルとされている車輌も、993 turbo Sでは見かけることが多いですね。


日本仕様ではヘッドユニットとしてSONY製のCR-3が装着されていました。このユニット、同年代のメルセデス・ベンツの車輌にも採用されており、カセット挿入口のフラップの文字程度しか違いは見受けられません。
参考までに、964 turboまでのCR-2はアルパイン製でした。


シフトノブやハンドブレーキレバー、センターコンソールトレーもカーボン仕上げとなっています。これらのパーツは今では車輌以上に希少性が高く、シフトレバーなどはユーズド品であっても15万円以上の高額で取り引きされています。


アームレスト前方下部にあったスペースは、スピーカーボックスの搭載と共に廃止されています。これにより音質の向上が期待されましたが964 turboまでのそれとも大差なく、現代の基準で考えれば殊更、優れたユニットでもありません。
耐久性という点では逆にスピーカーエッジが劣化しやすく、改悪というユーザーもいたほどです。
ただそのスピーカーユニットは今でも新品がディーラーから出るのが良い点です。


フロントトランクについてはマットの固定も964 turboまでのそれとは異なっています。964 turboまでは前端(写真手前側)の固定もマジックテープであったため、経年劣化にて上手く貼りつかないケースがありますが、993 turboではブラックのプラスチックパーツごと固定するようになったため、変形したりするなどで固定しにくいこともなくなっています。


エンジンはツインターボへと進化し、インタークーラーがエンジンルームを覆うほど大型化されています。
オイル給油口はかわらず右側奥に位置するのですが、この大型化されたインタークーラーが原因で作業性は悪化しており、黄色いキャップをエンジンルームに落とさないかハラハラしながらの作業でした。
今回の車輌はエンジンルーム内もとても綺麗で、クーリングファンも美しさが保たれています。
また、熱害によってほとんどの車輌にて歪みや波打ちが発生しているリアスポイラーのグリルも、今回の車輌にはまだ発生していないように見えます。


ホイールは964 turbo S及び964 turbo 3.6までのスピードライン製3ピース18インチホイールに変えて、フリクションウェルディング製法による中空18インチホイールとされています。
ブレーキダストも溜まりにくく、メンテナンスも容易になったこちらのホイールですが、今でも4本180万円程度で取り引きされることもあるスピードライン製18インチと比較するとユーズド品としての人気は今ひとつです。
機能面では優れていますし、993シリーズのデザインによくマッチしていると思います。


さて、BRING A TRAILERに出品されている今回の車輌の予想落札価格は日本円で1,700万円から2,300万円と見込まれています。

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